20年ほど前の私は歯医者でアンパンマンを見ていた

アンパンマン面白くて中学生くらいになっても歯医者の椅子のモニターでずっと見ていた記憶がある。勧善懲悪はやはり子供には必要だな。最初にそういう概念が定着するからこそ、確実な正義が無い物語を新鮮な気持ちで読めるし今までの価値観を見つめ直すきっかけになる。気がする。わからない。最初からそういう物語に触れなかったらどうなるんだろう。

 

ただ、アンパンマンって中身あんこだよなと今日ふと思った。砂糖めちゃくちゃ入ってるじゃん。歯医者で虫歯の原因みたいなアニメを見せられていたのか。

あれは何のメタファーだったんだろう。「お前は虫歯だ。つまりお前は今口の中にばいきんまんがいるようなものであり、正義の味方のアンパンマンに滅ぼされるべき存在である」という意味だったのだろうか。

もしくは甘いものを食べても良いけど油断するとお前もばいきんまんに取り憑かれるぞということだろうか。歯医者、一体何を考えているんだろう。私は歯医者じゃないからその意図は汲み取れない。

そもそも私が考えすぎなのだろうか? みんな「子供が少しでも恐怖を感じないようにしてあげよう」という善意だけでアンパンマンを流しているのだろうか。ポケモンじゃなかったのは1話1話で起承転結があるからアンパンマンを知らなくても話の筋が理解できるからかな。ドラえもんだとたまにのび太が怒鳴られるから「ブチギレ」の概念がない作品として選んだのだろうか。

 

なんか、書けば書くほど「最適解はアンパンマン」という気持ちになってきた。今の子供たちもきっと歯医者で治療を待つ間にアンパンマンを見ているんだろうな。