わぐらぶ福島ソロイベに行った その3

吉岡茉祐さんソロイベでは、女性専用スペースが設けられていた。これなら肘をぶつけられることはないだろうし、仮に会っても同じ女なので対等にバトルができる。私は大乱闘スマッシュブラザーズで喧嘩に慣れてきたんだ。そう思ったが皆さん普通にマナーが良かったので私の精神だけが淀んでいたことになる。

 

最初に王子様とお姫様の物語が始まった。普遍的な内容の中に東北や震災のメタファーがふんだんに盛り込まれている。これを書いた人間は何者なんだと思っていた所、吉岡茉祐さんが登場しGloriAの生バンド演奏が始まった。嘘みたいに可愛い衣装に身を包んだ吉岡茉祐さんが嘘みたいに綺麗な声で嘘みたいに力強く歌っている。何もかもが嘘のようなのにそれを現実でこの目で見ている自分は一体……? と言う気持ちにもなった。そして涙した。めちゃくちゃ可愛い人がめちゃくちゃ上手い歌を歌っている。泣く理由として充分過ぎた。

曲は盛り上がれる曲ばかりでめちゃくちゃ最高だった。この辺りは皆さんもセトリなどでご存知だろう。その後、私が死ぬほど泣くMCを吉岡茉祐さんがはじめた。

震災復興もテーマに入っているアニメでありユニットであることを知った時、2013年の私は残酷だと思っていた。東北出身の子がいるとは言え、自分と同じくらいの年齢の(しかも見た目も声も可愛い)女の子が「復興」というテーマを背負うのはいくらなんでも重すぎると思ったのだ。アニメだけでなく、現実の彼女たちまで何年も何年も震災と復興について触れていく必要なんて無いとも思っていた。

だが、あれから7年経っても彼女たちは東北のために活動し続けてくれている。そしてこれからも活動してくれると話している。重過ぎるテーマにも正面から向かい続けてくれていると目の前で吉岡茉祐さんが示してくれたのだ。ありがとうという気持ちしか湧かなかった。そしてボロボロ泣いた。この時に使用していたマジョマジョのマスカラとスウィーツスウィーツのアイライナーはこの涙にも屈しなかった。皆さんも是非ご使用ください。

そして泣きながら昼の部が終わったし、さっき死ぬほど褒めた物語が吉岡茉祐さん作と知ってますます感動した。強すぎる。

 

夜の部も女性専用スペースがあったので安心した。鈍器持ち込み可なら男性とも大乱闘スマッシュブラザーズできるので女性専用スペースは必要ないが、鈍器持ち込みはおそらく不可なのでこの配慮をしてくれた運営と吉岡茉祐さんに感謝である。

そして夜の部でも震災について触れてくれる吉岡茉祐さん。私事ではあるが震災当時(地震発生から一週間後くらい)に家から車で10分くらいの場所へボランティアに向かったところ、海水と泥でめちゃくちゃになった景色が何処までも広がっていたのが目に焼き付いて自分の家は無事だったのに暫く魘されていた。そういうどうしても嫌な思い出がめちゃくちゃに出てくる人たちにもいい思い出を作ってもらいたいと仰る吉岡茉祐さん。あまりに人として完成されすぎていた。自分より年下なのに。初めて来た人もいると思うという旨の発言を吉岡さんがした際、泣きすぎていた私は「私〜!!」と言いたかったがグズグズだったのでペンライトを振ることしかできなかった。しかし、そんな端っこでペンライトを振っているオタクにも吉岡茉祐さんは「本当? ありがとう」という言葉をかけてくれた。こんなの永遠にファンやるわ。

夜の部の吉岡茉祐さんは本当にアーティストという感じだった。衣装は白基調で、髪型もヘアアクセサリーもつけずに後ろで一つにまとめていて、それがまた……美人だった……

話がまとまらなくなって来たが、ソロイベにいってwugの皆さんはまだまだ東北のことを思ってくれていることが伝わって感謝しかなかった。明後日はいわきでチャリティコンサートがある。1人だが鈍器を持ち込んで思い切り楽しみたい。

 

あとグリフェスが土曜日でチケットも取ったのに仕事の予定表を見たら授業日と書いてあった。本当にやる気がしない。アイドルのライブを休んでまで生徒に教えることなど何もない。あるとすればこの世の無情で非情な労働至上主義への批判だけだろう。