法、作りた〜い

人間は、属する団体の中で取り決められた法を武器にすることが多々ある。

例えば、学校の廊下でメチャクチャに走り回る生徒がいたとする。生徒同士で注意しても埒が明かない時は、切り札「先生に言うぞ」が用いられる。先生はいわば学校の校則という法を管理する者であるため、生徒は逆らえなくなるのである。ちなみに私は管理する側だが学校の校則をイマイチ理解していないので、グレーゾーンの場合(うっす〜い色付きリップとか)「お前たちの担任に言うぞ」を使う。逃げるな。

 

で、いつも思うことがある。

面白いことって、ある程度脱法してない?

授業中にスマホを触る。これは禁じられている。しかし、弱い人間はダメとわかっていてもスマホを触り面白いな〜となっている。学生の皆さん、あれって実際何を見てるんですか? あとは、就寝時間だよ〜と言われその場は大人しくするも、皆で夜更かしをすることは面白かった記憶がある。私は一度生徒より早く寝てしまい「就寝時間だよ」と言う仕事をしなかったことがあった。自分でも翌朝びっくりした。

もしかして、既存のルールがおもしろくないから抜け出そうとするのでは……。

夏になると、私は「水とうちわオッケー令」を出す。なぜか? 冷房がないからだ。都会は冷房がどんどん設置されていると聞くが、ここは松尾芭蕉もたどり着けなかったメチャ奥の獣道。そのような文明などまだないのだ。

で、その法令を発動すると、なんというか、皆の「何がなんでも下敷きで風を生み出してやる」、「板書中にこっそりペプシを飲んでやる」みたいな意気込みがなくなる。動物園の動物みたいだ。安寧が約束されているので敵意を持つ必要がなくなるのである。となると、校則をひたすら拡大したこの国の「法律」も、既存の法を面白くすればいいのでは?

 

食い逃げは松屋以外ならバレなきゃ可とかどうですか? 「バレなきゃいい」と思っている犯罪者の心理を先に明かしちゃう。もうやる気でないでしょ。大人しく牛丼並盛食って帰るでしょ。

あとは、その逆で「罰をメチャクチャ具体的にする」というのも良いと思う。最近は車の事故をよく聞くので、「煽られたら場合、その被害者は加害者の車に好きなデコレーションをする(加害者全額負担)」とかどうだろうか。ドライブレコーダーも導入されまくっていると聞くし。オタクを煽ったら最後、加害者は最悪な痛車を運転しなくてはならなくなる。加えてSNSで「煽られたのでクッソ痛車にしてやった結果、ワロタ」とインターネットの餌食になる。ある意味罰金より手痛い気がする。一生笑い者にされるし、買い換えると罰金より値段上がるし。

 

法律って便利ですけど、新しい法も作ってみてはどうでしょうか?